神殿壊滅の予告 ルカ21:5~9
説教要旨
「宮(エルサレム神殿)がすばらしい石や奉納物で飾ってあると・・・。」 ルカ21:5
イエスはエルサレムの神殿に来ておられた。そこで、人々が神殿の豪壮美麗さに賛嘆している様子をご覧になったようです。石灰石で造られ、部分的には金箔が施され、遠くから見ると太陽の輝きのようだったといわれています。
この神殿を徹底的に壊滅するとイエスは予告されました。人は昔も今も見た目の豪華さに心を寄せ、それを誇らしげに悦を感じていることがある。しかし、イエスは「神殿」であっても、そこに信仰がなければ、有害無益として壊滅されるという。現代人は華麗な文明文化に見とれて精神的なものを失い、クリスチャンがりっぱな「会堂」あるから、と肝心の信仰が軽視していたとするなら神は惜しげもなく破壊されてしまう方であることを銘記すべきでしょう。
事実、イエスが予告されて40年後、神殿はローマ軍によって廃墟と化せられたのです。イエスが40年前に「石がくずれずに積まれたまま残ることがない日がやってくる」と、言われたことが文字通り成就したのでした。徹底的な破壊が・・・・。
神殿を仰いで世の安泰を謳った群衆、そして弟子たちは、40年後の結果を知るよしもなかったが、「壊滅」に立ち会った目撃者たちは、神の恐ろしさに立ちすくんだことでしょう。「信仰なくして神に悦ばれること能わず」(ヘブル11:6)と。