神のものは神に返せ ルカ20:20~26
「 カイザルのものはカイザルに・・・。神のものは神に 返しなさい」
ルカ20;25
イエスにとって、命がけの「税金論争」でした。 ルカ20:25 一つ間違えば、官憲に捕らえられ殺されてしまう。恐ろしい毒矢の仕込まれた質問から始まりました。
先に、「ブドウ園殺事件」、イエスの教敵どもは、魂胆が見抜かれ、
豪がだめなら柔でと手をかえ品を換え執拗にせまる。
今度は「義人を装った間者」が、手を揉み、歯の浮くお世辞たらたらでイエスに近づいてきた。羊の皮をかぶった狼、光の天使を装って迫る誘惑、私たちの信仰生活でも一番危険。怖い怖い・・。
敵は21節で、あなたはご立派な先生であることは知っております。
さて、一つお尋ねしたいことがあるのですが・・・。来た、来たです。
「カイザル(ローマ皇帝)に税金を納めることは是か非か」ときたのです。当時、イスラエルはローマに屈辱的な占領下におかれていました。そして、ローマから人頭税として税金が強引に徴収されていました。これに反対する国粋主義者、保守的宗教家たち。また、親ローマ派もいました。彼らはローマへの納税賛成派でした。
ここで、イエスが「納めるべし」と答えたら、ただちに「みな聞いたかよ。イエスが神に冒涜的な異邦人に税金を出せだって・・。」ここにイエスの宗教活動の息の根を止められよう。さらに、「非国民、異邦人礼賛者だ」などなど勝手な理由をつけてイエスは捕まってしまう では、「支払う必要ない」と、イエスがおっしゃれば「反ローマ」と、まくし立てられ、直ちにローマの官憲の手に落ちることになっていた。 さて、イエスは如何にこの難関を切り抜けることができるか。
さすが!! 一刀両断のもと・・・。敵を沈黙させてしまいました。
デナリ銀貨にはカイザルの肖像が刻印されていました。それを「カイザルに・・」同時に「神のものは神に・・。」私たちは神のかたちに似せて造られている。いいかえれば「神の像がころろに刻印されている」だから・・・・。
税金問題から「神のもの・人生」は「神に返す」という信仰、宗教の世界へと展開していったのです。